13機関が参集

ヤングケアラー支援体制を検討
連携深め、心に寄り添う

 大人と同じような責任を負い、家事や家族の世話などを行う18歳未満の子ども・ヤングケアラー。家族のケアに時間を奪われ、勉強や友達との交流など、 本来守られるべき子どもの権利が守られないことが問題となっています。
 市は昨年8月から、関係機関が集まる「ヤングケアラー支援体制検討会」を3回にわたり開催。小・中学校、高校、福祉・介護・行政機関の関係者で、 情報共有の仕組みやヤングケアラーの負担軽減につながる取り組みなどを検討してきました。
 関係機関がヤングケアラーの存在を正しく認識し、これまで以上にさまざまな角度から子どもに寄り添う体制づくりを進めます。
 地域のみなさんも、心配事や気付きがありましたら、ささいなことでもご相談ください。
【問】子ども家庭センター ☎36・3790
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“探し出す”ではなく、
“気付き、気に掛けること”が大切

 私が中学3年生の春に母が突然仕事を辞め、家にいるようになりました。家事もできず、「死にたい」と口にする母。 うつ病と診断され、仕事を休めない父に代わって、母の病院への付き添いをしたり食事の支度をしたり。この状態がいつまで続くのかと不安と孤独感でいっぱいでした。 当時は、このつらさを誰かに知ってほしい反面、精神疾患の母を抱える事実を友人や周りの人に知られまいと隠すのに必死。その葛藤がとにかく苦しかったです。
 家族の支え合いも、もちろん重要なことです。ただ、私の場合、学校の先生やお医者さん、看護師さんが私の様子に気付き、声を掛けてくれていたら救われたのではと感じています。 周りの大人は、正しい理解と想像力を持ち、子どもを見守ってほしいです。声を掛け、関心があることが伝われば、救われる子どももいるはずです。